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2023年2月

複数のASIAIR Proを切り替えて使ってみた

昨日、複数台のASIAIR機器を接続する備忘録を投稿したが、Appで切り替えることによりスマホなどのデバイス1台で複数台のASIAIR機器を扱うことができるようであると紹介したので、仮想撮影しながら確認してみた。

 

まずASIAIR Appを実行すると、最後に接続していたASIAIR機器に自動接続されることは昨日の記事通り。

"Switch Device"から2台目のASIAIR機器に切り替える。

「初めて接続する場合・・云々」と記載したが、これは初めてではなく、アプリ実行ごとに初めてのようである。すでに何度か2台目のASIAIR Proにつないで設定も終えていたが、App実行後の初めての切り替え時にはデバイスがすべて未接続であった。

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接続しているデバイスを選択してスライドボタンを有効にすることにより、設定値は前回の値が入っているので利用可能となる。

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まぁ単体使用の時もApp実行時には初期設定が表示されるが、切り替えたときはそのプロセスをすっ飛ばしているので、デバイス未接続状態なのは当たり前なような気もするが、地味にめんどい。(今回はメインカメラしかつないでないので良いが・・・)

できれば初回切り替え時は初期設定画面に飛んでほしいな・・・

一つ目の不満点はこれでした。

続いて2つめ。

デバイスがつながっていないので当たり前ですが、カメラの冷却がされていません。

ASI6200の冷却を待ってから切り替えたのですが、デバイスが未接続なのでASI2400は冷却されていませんでした。

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ここは結構なタイムロスになります。

冷却カメラを使用している方は、とっとと切り替えてデバイスを接続しておきましょう。

更に3つめ。

ASI6200でライブスタックを実行中に切り替えました。(今回はテストなのでレンズキャップを閉めているためスタックはできていません)

ASI2400につながったのですが、スタック結果が切替時点のものが表示され、スタートボタンも実行中に!

しかも、露光残時間ゲージも表示されてカウントダウンしている!

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繰り返しですがASI2400はまだ何もしていません。切り替えただけです。

ドキドキしながら動向を見ていましたが、タイマーゲージは"0s"になるとグレーアウトしたままとなり、実際にはASI2400側のASIAIR Proには記録されていませんでした。まぁ、記録されていたらビックリですがね。

スタートボタンは一度タップすると停止中の表示になり、スタック結果もリセットされます。

できれば改修してほしいですね。

最後となる4つめ。

Appからシャットダウンする際、現在接続されているASIAIR機器がシャットダウンされ、Appはトップ画面(ASIAIR機器接続前のASIAIR Plusの背景)に戻り、残りのシャットダウンを行う場合は残っているASIAIR機器に手動で再接続が必要です。

現在接続しているASIAIR機器をロストしたら、残っている機器に自動接続してくれれば手間が省けるのですが・・・

今日いじってみて、こんなところが改修してほしいポイントかな。

ZWOさんお願いします~

 

おまけでWi-Fi比較してみました。

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外付けアンテナのGL iNetがやはり一番強いようです。

ではまた。

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GL iNet GL-AR300M16-ExtでASIAIR ProのWi-Fi強化(備忘

先日、ホテルルーターでZWO ASIAIR ProのWi-Fiを強化したが、念のために買っておいたGL iNetのルーターでも設定をしたので、自身の備忘録として残しておこうと思う。

というのも、ASIAIR Appのバージョンが2.1に上がり、前バージョンであったかどうかわからない(意識していない)デバイスの切替ボタンに気づいたので試してみようと思ったものである。

恐らくはステーションモードでの使い勝手を向上するためについた機能であると思うが、スマホなどのデバイス1台で、ASIAIRシリーズを複数台切り替えて使えるものである。

単純に想定できるのは、すべてが同一のネットワークに接続している必要があるんだろうなということなので、1台しか接続できない前回のホテルルーターでは試すことができなかったのである。そのため、有線LANを2ポート利用できるルーターで試すこととなったのでセットアップ手順をメモる。

まずはルーターを電源に接続してしばらく待つ(緑ランプ2つ点灯、赤ランプ1つ点滅するまで)

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スマホなどでルーターに接続する。

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ブラウザで設定画面にアクセスする。(192.168.8.1) 何故かはわからないが、Androidで設定画面が開かなかったのでiPadから。

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言語を自分の理解できるものに変更し「Next」をタップする。(例:日本語)

表示が変わったら「続き」(日本語の場合)をタップする。

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管理者パスワードを「新しいパスワード」と「新しいパスワードを確認してください」に同じものを入れて「提出する」をタップする。

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設定画面が開く。

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左メニューの「その他の設定」から「ネットワークモード」が「ルーターモード」になっていることを確認する。

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引き続き同項「LAN IP」を開き、LAN側のIPアドレスならびに開始・終了のIPアドレスを設定し「適用」をタップする。※デフォルトであれば特段操作の必要なし。(例:10.0.0.2、10.0.0.100、10.0.0.249)

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左メニューの「インターネット」を開き、"LANポートとして使用,change"の「change」をタップする。

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警告が表示されるので、WANポートに何もつながず「はい」をタップする。

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画面上やルーター本体にしばらく何も変化がないが、再起動がかかっているのでしばらく待機する。(1分ほど)

ブラウザをリロードすると"有線"のメッセージが変わり、WANポートがLANポートとして機能していることが表示されます。(赤ランプの点滅速度が若干異なるのを確認しリロードする)

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ルーターの設定は以上。

ASIAIR Appの有線IPアドレスは、前回記事からいじらないことを前提にルーターを設定したので、あとは今まで通りアプリを使います。

 

通常はステーションモードで利用されているでしょうから、自宅Wi-Fiに複数台が接続されているのでしょうけど、小生は固定設備ではないので出先で複数台のASIAIRを接続するネットワークが必要となります。(ポケットWi-Fiがあるので、ステーションモードができなくはないですが・・・)

そこで、先ほどルーターを有線で2ポートつなげるよう設定したのです。

では、同一ネットワークに2台のASIAIR Proをつないでみましょう。

本当につなぐだけです。

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ルーターを起動し、完全に起動したら続いてASIAIRを起動します。

スマホをルーターに接続し、Appを実行すると最後に接続したASIAIRに自動接続します。(最後に接続したデバイスが存在する場合)

アンテナアイコンをタップしてから下までスクロールすると"Switch Device"に現在接続しているASIAIRのシリアルナンバーが表示されます。

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同項右にある、矢印が円を描いているアイコンをタップするとASIAIRデバイス検索画面が開き、結果が表示されます。目的のデバイスが存在しない場合は起動状態や接続状態を確認します。

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接続したいデバイス名の右の「Connect」をタップするとそのデバイスに接続され"Switch Device"にシリアルナンバーが表示されます。

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初めて接続するデバイスの場合は設定ファイルがないので、メインカメラやガイドカメラなど、すべての設定を行う必要があります。

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また、アップデートがある場合もデバイスの切替ではバージョンチェックが行われず、古いファームウェアで最新Appが動作している状態になるため、何らかの不具合が発生する可能性を否定できません。もしバージョンアップの情報を得ているのであれば、実践前にすべてのデバイスをアップデートしておきましょう。(次期バージョンで改修してくれると良いのですが・・・)

もしくは、ここで一度Appを閉じ、再起動すると閉じたときのデバイスでバージョンチェックが行われ、アップデートされます。

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最後に・・・

この方法では、少なくとも1本は長いLANケーブルが必要です。まぁ元々はProのWi-Fi強化が目的ですからね・・・

隣(?)のASIAIRデバイスまで届くだけのLANケーブルを用意してくださいね。(引っかかっても大丈夫なくらいの余裕を持たせてww)

 

明日は仮想撮影しながらデバイス切替を試してみようと思います。

ではまた。

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今更ながらZWO ASI Air ProのWi-Fi強化

ものすごくお久しぶりです。

ZWO ASI Air Proを出てすぐに購入して、ずっと使わずに放置していた。(何のために買ったのか・・・)

今回、ZTF彗星を撮影するのに「そういえば持ってたな。」と思い出し、初めて実戦でいきなり使ってみた。

設定が悪いだけだとは思うが、オートガイド精度がまったく使い物にならず、急遽オートガイドだけはMGEN-3に変更して撮影は続行した。

そうこうするうちに、別の問題が発生。

ライブスタック画像が飛んでこない。(厳密には飛んではくるものの、伝送速度が50kB/sとか、状況により5MB/s出たりするが不安定)

まぁライブが来ないだけで、撮影自体には影響がないので継続し帰宅後に調査。

Proから本体が金属箱になったことにより、ラズパイのWi-Fi電波が減衰して飛ばないということらしい。

いろいろと見て回るとポータブルルーターを外付けして電波を強化して使われている方が多数いらっしゃるので、小生も真似をして対策を施そうと考えた。(繰り返しになるが「今更」です)

皆さんが使われているルーターはGL・iNetというところのものだったり、中継モード運用での記事が大多数であった。

小生がやりたいのは

・近所の家電量販店で売られているポータブルルーターを使う。

・DC5V駆動のものであること。

・ASI AirのWi-Fiは使わない。(中継はしない)

・車内でもそこそこの通信速度を維持できる。(いつもは装置から5mくらい離れてるかな)

・WANポートしかなく、GL・iNetのようにLANポートが設けられていたり、WANポートをLANポートとして切り替えられるものではない。

これが最低条件であった。

まず近くのヤ〇〇電機に行き、DC5V駆動のものを探した。

・・・

・・・

1機種しかない。

elecomの無線LANポータブルルーターWRH-300BK3 いわゆるホテルルーターです。

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ACアダプタ付きとなしの両タイプがありましたが、それほどの価格差ではないので電源付きを調達した。税別2500円。

結果としてウマくいってしまったので、失敗した過程は省略して設定手順のみ紹介します。

ルーターを起動して、クイックマニュアル通りにスマホなどを接続し設定画面にログインする。

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「PC版設定ページへ」をタップする。

設定メニューから「動作モード選択」をタップする。

「アクセスポイントモード」をチェックし「適用」をタップする。

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自動でルーターが再起動する。

再起動後はルーターのIPアドレスが変わる(192.168.2.1→192.168.2.251)ため、ブラウザにアクセスエラーが表示されるのでブラウザは閉じる。

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スマホの設定画面で再度ルーターに接続する。

設定画面にログインする。

「APモード」で動作していることを確認する。

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------- ここからIPアドレスを手動で変更する場合の手順 -------

有線設定の「設定」をタップする。

WANの回線種別を「DHCP」に変更する。

LANのIPアドレスを入力する。(例:10.0.0.2)

デフォルトゲートウェイを入力する。(例:10.0.0.2)

DHCPサーバー開始および終了を入力する。(例:10.0.0.100)

「適用」をタップする。

Screenshot_20230223011254 Screenshot_20230223011403

ルーターのIPアドレスを変更したため、ブラウザにアクセスエラーが表示されるのでブラウザは閉じる。

ルーターの電源を抜き刺しして再起動する。  ※再起動処理が自動で行われず、内部的には中途半端に設定が変わっている状態のため

起動後、再接続して設定画面にログインする。

設定画面が表示されれば設定完了。

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------- ここから再度共通の手順 -------

ルーターの電源を抜き、続いてASI Air Proの有線LANポートとルーターのWANポートをLANケーブルで接続する。

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ルーターを起動し、WLANランプがゆっくりと点滅するまで待機する。(電源を刺してから1分程度)

ASI Air Proの電源を入れる。  ※ルーター→ASI Air Proの順で起動しないとIPアドレスが正しく付与されないことがあります。

ASIAIR Appを実行するモバイル端末とルーターをWi-Fiで接続する。

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ASIAIR Appを実行する。

10秒以内に接続できない場合は、検索画面に変わるので「SCAN」を押し、ASI Air Proが表示されたら選択し「Connect」をタップする。

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デバイス設定画面が表示されると、以降は直接接続していた時と同様に使えます。

 

ASI Air ProのIPアドレスを固定したい場合は次の通り。

ASIAIR Appのアンテナアイコンをタップしネットワーク設定を表示する。

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「Wired Ethernet」をタップする。

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Configure IPの項にある「Manual」をタップする。

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IP Addressの項が入力可能となるので、固定するIPアドレスを入力し「Save Configuration」をタップする。(例:10.0.0.3)

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DHCPサーバーとの接続が完了するとSubnet MaskおよびGatewayが自動入力される。(通常はルーターと接続できているのであれば、初期入力値から変わらない)

念のためASIAIR Appを再起動する。

以上で少しは電波品質が改善できると思います。

ASI Air Plusを買おうかと思っていましたが、必要なくなったかもしれません。(Proの処理速度に不満がないのであれば・・・)

おまけでWi-Fi電波強度を見ることができるアプリで改善状況を比較してみた。

木造1Fの居間に置いたルーターを1F隣室から、扉を閉めた状態で計測した。(直線距離では4mほど)

山の高いほうが電波が強いことを示しているが、ルーターのほうが強いので一応は環境改善したようである。

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電波が拡散する屋外ではもう少し減衰するだろうが、概ね通信品質は継続的に維持できそうである。

自宅や観測所に固定的な設備で運用するのであればもう少し考える必要はあるが、固定設備は所有しておらず、必ず自宅から離れての運用なのでこのくらいで何とかなりそうなので、今回はここまでにしよう。

実は、どうにもできなかった時のためにGL・iNetのルーターを買ってはあったのだが、良い意味で無駄になった。何か他のことに利用しようか。

ではまた。

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